A. 数理モデルの詳細 up previous next
A.c. ダストの輸送モデル

ダストの質量混合比 はダストの重力沈降を考慮したスカラー量の移流拡散方程式で計算する.

(A.19)

ダストの重力沈降速度 Conrath (1975) に従って以下の式で与える.

(A.20)

ここで はダスト粒子の密度, はダスト粒子の半径, は大気の粘性率, は圧力 での大気分子の平均自由行程である. 本研究では = 3000 kgm-3, = 1.5×10-5 kgm-1sec-1, = 25 hPa, = 2.2×10-6 m とする. 本来は粒径の異なるダストごとに (A.19) を計算する必要がある. しかし本研究では計算を簡単にするため (A.38) 式中のモード半径 の値で代表させる.

地表面からのダストの巻き上げは地表摩擦 がある閾値 を超えた場合に起こると仮定する. その場合のダスト質量フラックス は White et al. (1997) によって実験的に得られた値を用いる. すなわち,

(A.21)

閾値 の与え方は本文 4 節を参照されたい.


2次元非弾性系を用いた火星大気放射対流の数値計算
Odaka, Nakajima, Ishiwatari, Hayashi,   Nagare Multimedia 2001
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