4.2.1 $ Ta=3\times 10^4$の場合

$ y$方向の波数$ 7$の摂動に対する固有モードの発達率が最大であり、波数$ 6$の固有モードの発達率が次に大きい(図16左下)。波数$ 7,\,6$の固有モードの構造はそれぞれ図17と図18である。どちらの波数においても、それぞれ$ x=0,\,5$に位置し逆方向を向いた杉綾模様の構造を持つ、発達率が等しい固有モードの組が得られた。図19(波数$ 7$)や先の図10(波数$ 6$)で示したように、実際の時間発展と発達率が整合的であったことから、時間発展で見られた杉綾模様のロール状対流は、逆方向を向いた2つの固有モードの重ね合わせであり、発達率の近い波数$ 6$$ 7$の固有モードが更に重なって見えていると考えられる。

図17: $ {Ta=3\times 10^4}$の場合の初期場における発達率最大の固有モード(波数$ {7}$)の構造(浮力$ {b}$)
\begin{figure}\begin{center}
\protect\includegraphics[trim=20 30 65 380,clip,sca...
...]{img2/ph15-f173-M7-b-2.ps}
\end{center}\begin{center}\end{center}\end{figure}



図18: $ {Ta=3\times 10^4}$の場合の初期場における発達率最大の固有モード(波数$ {6}$)の構造(浮力$ {b}$)
\begin{figure}\begin{center}
\protect\includegraphics[trim=20 30 65 380,clip,sca...
...]{img2/ph15-f173-M6-b-2.ps}
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図19: $ {Ta=3\times 10^4}$の場合の流速$ {v}$$ {y}$方向波数$ {7}$成分の時間変化(赤線)。
$ {y}$軸: 対数目盛。点線の傾きは波数$ {7}$の固有モードの最大発達率。
\begin{figure}\begin{center}
\protect\includegraphics[trim=10 25 2 10,clip,scale=.6]{img2/v-t-f173-M7.ps}\end{center}\end{figure}

SAITO Naoaki
2009-07-09