粒子の追従性と拡散効果の導入 (1)
粒子の追従性と拡散効果の導入 (1) 仮想粒子密度とボリューム・レンダリングによる流れの可視化 回転する偏心二重球内の流れ 粒子の追従性と拡散効果の導入 (1)

 

これまでは粒子が単純に移流されるものとして話を進めてきたが,実際の応用においては,拡散など移流以外の効果も考えなければならない場合もある。

そこで,ベクトル場の時系列データを用いて 式(3)を解く場合をもう一度考察してみる。 この場合の留意点は速度ベクトルの時間ステップ間での変化を考慮しなければならないということである。 流れ場の計算の中に可視化プロセスを組み入れる場合もこの点に注意しなければならない。 例えば,式(3)を

とすると, t nt n+1 間で,粒子は移流項のみで運ばれることとなり,圧力勾配項や拡散項の効果が粒子の運動に反映されなくなってしまう。 また,実験との比較の場合には,トレーサー粒子の流れ場に対する追従性を考慮する必要が生じる。 さらに,乱流計算から得られた速度場に対する可視化の場合は,速度場が平均場またはフィルター処理された場である可能性があるために,瞬間場との差を考慮しなければならない。

 

粒子の追従性と拡散効果の導入 (1) 仮想粒子密度とボリューム・レンダリングによる流れの可視化 回転する偏心二重球内の流れ 粒子の追従性と拡散効果の導入 (1)