見かけ摩擦係数とは岩屑なだれの給源と堆積物との最大垂直距離(H)と最大水平距離(L)の比である。見かけ摩擦係数は動摩擦係数と見なすには流走中の動摩擦係数は一定であること、運動エネルギーは摩擦によってしか失われないこと、流走経路が最短であることなどの仮定が必要であるが、データ採取の容易さとその割に有効な情報が得られることから経験的に山体崩壊の流動性を示す指標として用いられてきた(Hsü、1975)。