特集 マルチメディア論文の書き方/飯澤 功

さて、実際にページを書く段階では、これまで著者が気にしなくてもよかった「割付」という作業が待っています。つまり、行間・字間・マージン・1ページの文章量の設定など、ワープロで打つ文章を読み易くしようとしている時と同じような事に煩わされるということです。こういった設定をせずに書かれたHTML文章は、標準的なブラウザで表示した場合、見栄えも悪いですし、読みづらくなります。大体

・行間は120〜150%程度
・ウインドウ枠からのマージンを少しとる
・1ページは1画面に収まる程度

にしておくとよいでしょう。行間・マージンの設定には「Style Sheet」を使います(後述)。

また、マルチメディア論文では、「操作性」にも注意を払わなければなりません。特に、本文は「読み飛ばせる」ように書くのですから、そのように読めないと困りモノです。
一般的なOSでは、ウインドウの最大化・最小化などを行うボタンが右上にありますし、スクロールを行うのも右端ですから、
・ページの右上および右下にページの移動を行う為のリンクを作る
と操作性が向上するようです。また、少なくとも本文中では、右上のリンクの位置は固定するようにします。こうすると連続でクリックすることで、よりスムーズに「ペラペラとページめくる」ことができるようになります。