特集 マルチメディア論文の書き方/飯澤 功

2. 全体の構成からして違う

 ながれマルチメディアの論文は、基本的には、いくつかのHTML文書で構成されています。紙の論文と違い、著者が文章を分割しなければなりません。単純に考えれば、章や節でページを分ければいいということになりますが、そのように分けるだけだと、非常に読みにくくなってしまいます。これは、紙に印刷された文章に比べて、パソコンのモニタで読む文章では、「飛ばし読み」がしづらい為と思われます。

そこで、HTML文章で論文を書く場合、思い切って
・本文は「飛ばし読み」程度の分量
に抑えてしまいましょう。つまり本文に、著者にとって読者が飛ばし読みをしたとしても、読んで欲しい情報を書くということです。脚注のような形で書けるものは、本文から削ります。そして、その削った脚注に相当する部分など、
・詳しい情報は付録にとにかく突っ込む
ようにします。こちらは、逆に読み込みたい読者が読む個所ですから、なるべく多くの情報を書くようにします。