4. 計算結果: ダストのある場合   a. ダスト混合の様子 up previous next
4.a.ii 水平平均温度・温位の鉛直分布 (ダスト巻き上げ 2 日目まで)

図 11c, 図 11d はそれぞれダスト巻き上げ 1 日目と 2 日目の水平平均した温度と温位の日中時の変化である. ダスト巻き上げ 1 日目の平均温度・温位の時間変化の様子は, ダストのない場合 (図 3a) とあまり変わらない. ダスト巻き上げ 2 日目においては, LT = 13:00 以降, 高度 10 km から 15 km の領域の平均温位は鉛直にほぼ一様になる. これは高度 10 km から 15 km の領域において鉛直混合が生じていることを示している. 鉛直混合を生じさせる原因は, ダストによる日中の太陽放射吸収にともなう放射加熱である (図 11h 参照).

図 11c: 水平平均した (左) 温度と (右) 温位の時間変化. ダスト巻き上げ後 1 日目の結果を LT = 8:00 から 18:00 まで 2 時間毎に表示.

図 11d: 水平平均した (左) 温度と (右) 温位の時間変化. ダスト巻き上げ後 2 日目の結果を LT = 8:00 から 18:00 まで 2 時間毎に表示.


2次元非弾性系を用いた火星大気放射対流の数値計算
Odaka, Nakajima, Ishiwatari, Hayashi,   Nagare Multimedia 2001
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