簡単のために、凝結物の質量と熱容量を 無視して考えると、 問題は、ある温度の飽和した気塊と、 それより高い温度のやはり飽和した気塊と、 どちらが密度が大きいか、に帰着される。
飽和した気塊の密度は、温度と圧力の関数として
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で与えられる。これを圧力を一定に保ちつつ温度で偏微分すると、
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となる。 これに先の Clausius Clapeyron の関係を用いると
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これは飽和混合比 qvsat を用いて
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と書ける。
これより、凝結性成分の分子量が非凝結成分の分子量より小さい場合は、 高温の飽和気塊の平均分子量は小さくなるので、浮力は必ず正である。 一方、凝結性成分の分子量が非凝結成分の分子量より大きいと
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である場合には、高温の飽和気塊の浮力は、温度が高いにもかかわらず、 その平均分子量が大きいために負となる。