本稿では拡散効果を乱流計算の結果の可視化と絡めて検討することとする。 平均化された速度場を利用した粒子追跡の結果と瞬間速度場によって計算された粒子の軌道を平均化したものの差を考えてみる。 簡単のため,2次元の場合について示す。 ( ̄)を平均操作とし,u = u- + u' , v = v- + v' とすると,
である。 ここで,受動的スカラー量 θ を考える。 平均化されたθの支配方程式は,
となる。 スマゴリンスキー・モデルを用いると式(14)は,
となる。 ここで,κtは渦粘性係数である。 式 (6) と (7) の左辺は次の方程式に相当する。
式(6), (7)の右辺は拡散効果を示すので,この効果を式(8)に加えることを試みる。 もし大量の粒子を追跡するのであれば,ランダムウォークを加えるとよい。