水力火力および原子力の発電所の内部や周囲には様々な自由液面が存在し、発電所設計のためにはこれらの挙動を精度よく予測しなくてはならない。従来、これらの予測は縮小水理模型実験で行われてきたが、流体相似則の面で実験のみから高精度な挙動予測が難しいことやコストダウンの観点から実験とシミュレーションを組み合わせて予測することが多くなっている。 (財)電力中央研究所では、このような背景を踏まえ、自由液面を精度よく解析できる複数の数値解析コードの開発を行っている。そのうちの一つである自由液面解析コード(FRESH)[1,2,3]は、液面が大きく乱れる現象を長時間にわたって十分な精度で予測することを目的とした三次元流動解析コードである。