先の水平平均温度構造の模式図のように プレートの底の温度を Tp, プレートの下の流体内部温度を Tcp, プレートの外側での流体内部温度を Tc とする. 流体層内部温度は
である. プレートの下の流体内部温度 Tcp を求めるには プレートの底の温度 Tp がわかればよい.
(5) プレートの下の流体層に対して境界層理論を応用すると (Turcotte and Schubert 1982),
となる. ここで, ' はプレートの下で定義されることをあらわしている. a は対流セルの水平スケールである. 境界面で温度と温度傾度が連続であることから
(6) プレートの下ではプレートの厚さ分だけ流体層が薄く 1-d であり, かつ, 流体層の上面温度が プレートの底の温度 Tp であるので, レイリー数 Ra' は 流体層全体のレイリー数 Ra を用いて
(7) と表される. これらを用いると プレート下の温度 Tp と レイリー数 Ra の関係式が
(8) とあらわされる. (9)より, レイリー数を与えれば プレートの底の温度 Tp が求められる. さらには, プレート下の流体層内部温度 Tcp = (T1+Tp)/2 と プレートの存在によって生じる 理想的な状態での水平方向の温度差
(9) が求められる.