特集 マルチメディア論文の書き方/飯澤 功

6. 実際に製作する為のソフト

 それでは、編集作業の際用いたソフトを、作業対象に分けて説明します。これらのソフトは実際に論文を作成する時に役立つと思われます。尚、編集作業はMicrosoft Windows NT/98 上で行いましたので、解説もこれらのOSについてのみ行います。

・HTML:Microsoft FrontPage (Microsoft)

 HTMLは手書き、という選択もありますが、ながれマルチメディアを構成するHTML文章は大量ですから、なんらかのオーサリングツールを使うのが適当でしょう。特に本文中に数式を書く場合、TeXでタグ入れに慣れている方ならともかく、上付き・下付き文字の指定などは、かなりの手間をとられます。またtex2htmlなどのツールを用いた場合、そのままでは読みにくいので体裁を整える必要があります。

 また、ページのレイアウトの際、Style Sheetを使わないと、マージン、行間の設定ができません。Style Sheetは、HTMLの中に直接書き込むことも可能ですが、後からの変更を容易にするために、別ファイルにしておきます。例えば、HTML中で段落タグ(<p>...</p>)の行間を文字の高さの50%にし、上下左右のマージンを16ポイントとりたい場合は、

P { line-height: 150%; margin-left: 16; margin-right: 16; margin-top: 16; margin-bottom: 16 }

という一文をstyles.cssというテキストファイルに書き込み、保存します。HTML文章からは、head タグの中で
<link rel="stylesheet" type="text/css" href="style.css">

というように参照します。