特集 ながれマルチメディア ―― 学会電子化への実験/酒井 敏

これだけのアクセスは、流体力学会の会員だけでは考えられません。つまり、会員外のアクセスが相当数に上る事を意味します。そして、アクセスしたきっかけがどうあれ、かなり関心を持って読んでくれていることは、一人あたりのアクセスページ数からうかがえます。 

このようなことから、ネットワーク上で論文を公開した時点で、読者は「学会員」ではなく「全世界」(日本語の場合は、全日本)に広がっていることがわかります。しかも、一旦ネットワーク上に公開した情報は、紙に比べてはるかに寿命(読まれる期間)が長いのです。これは、学会の規模に無関係で、それを読むか読まないかは、実質的にそのページに求める情報が載っているかどうかにかかっています。