同様にして,3本並列モデルで定常状態()となる状態を,平均の流速を横軸に,入口と出口の圧力差を縦軸にとってプロットしたものが図13,その分岐を模式的に書いたものが図14である.図13の点O,A,B,Fは図9の点O,A,B,Fに,図13の点Cn,Dn,En,Pnはそれぞれ図9の点C1〜C3,点D1〜D3,点E1〜E3,点P1〜P2に対応している.
図 14. 3本並列モデルの分岐の模式図 |
---|
から平衡状態を保ちながらを大きくしていくと,矢印のように流れの状態が変化する.NNかNHを含む状態は不安定で,LLH,LNH,NNH(@とした分岐)は点Cnで,LHH,HHH(Aとした分岐)は点Dnで同じ状態になる. |
点Oの状態()から平衡状態を保ちながら を大きくしていくと,流れの状態は図14の模式図でLLL〜LLN→LLH〜LHH〜HHHと変化し,この同じ変化を図13でみるとO→A〜An→Pn→Cn〜Cm→Dn〜D→Fと移っていく.逆に点Fの状態からを小さくしていくときはHHH〜LHH〜LLH→LLN〜LLLとなり,この変化を図13でみるとF→B〜Bn→En〜Em→Pn→Rn〜R→Oとなる.ここでも2本並列モデルのときと同様に履歴現象が見られる.
また,1回目の分岐(ここでL→Nの変化が起こる)では1本だけNになる状態が安定であり,2回目の分岐(ここでN→Hの変化が起こる)ではNを一つでも含む状態は不安定になる.一般に,NNまたはNHを含む状態は不安定,NNもNHも含まない状態は安定である.