B. モデルの離散化   a. 大気モデル up previous next
B.a.iii. 圧力診断式

圧力の診断式 (A.8) を 付録 B.a.i 節 で行った変形にあわせて以下のように変形する.


これを dimension-reduction 法を用いて解く. 上の式を適当に離散化すると,

(B.19)

と書くことができる. ただし はそれぞれ,


を離散化した行列である. 行列 の固有値を , 固有ベクトルを とし, 固有列ベクトルを並べた行列を, 対角成分が である行列を とすると, となる. と展開すると,


したがって,

(B.20)

となる.

固有値を と固有ベクトルを を求めるために必要な 方向の係数行列


を差分化して与える. 最初の微分は 2 次中央差分, 次の微分は 4 次中央差分で解く. これは連続の式は 4 次中央差分, 圧力の微分は 2 次中央差分であることによる. よって係数行列は 5重対角行列になる. 係数行列の成分を とすると以下のようになる.

(B.21)
(B.22)
(B.23)
(B.24)
(B.25)

境界条件は上下壁で となるようにする.

方向についても適当な固有関数に展開して各モードに対する展開係数を求める. ここでは三角関数で展開する.

(B.26)
(B.27)
(B.28)


(B.29)


2次元非弾性系を用いた火星大気放射対流の数値計算
Odaka, Nakajima, Ishiwatari, Hayashi,   Nagare Multimedia 2001
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