D.その他に観察された特徴  

D.1 クラウンを形成する流体の由来

図D.1 着色した液滴を衝突させた場合に形成されたクラウン

クラウンを形成する流体の由来を調べるために,赤く着色した液滴を,着色していない流体層に衝突させた. 得られた画像を図D.1に示す.

クラウンの内側には,着色した流体が見られれる.ここに見られる色は,落下中の液滴を撮影したものとほとんど同じである. それに対してクラウンの外側には,内側よりも白い流体が見られる. これは,周囲の白い流体も上昇していることを示唆している. しかし,コントラストから判断すると,流体層由来の白い牛乳は少量であると考えられる. 従って,クラウンを形成する流体は,ほとんどが液滴由来であると推測される.

ただし,この着色した牛乳は,もとの牛乳(〜1.7cSt)に比べ粘性が非常に高く,およそ100cSt程度になっているため, 実際起きている現象とは異なる可能性はある.