A.7 系の対称性について

本研究で扱った系は ``$ x$方向に半周期分だけずらし、$ x,y,z$についてそれぞれ反転させる'' と元に戻るという対称性を持っている。以下で簡単に説明する。

式(1)において、以下のような座標変換や変数変換を行う。

  $\displaystyle x\,\to \,-x\,,\quad y\,\to \,-y\,,\quad z\,\to \,-z$  
  $\displaystyle \mbox{\boldmath {$u$}}$$\displaystyle \,\to \,-$$\displaystyle \mbox{\boldmath {$u$}}$$\displaystyle \,,\quad p\,\to \,p\,,\quad b\,\to \,-b\,,\quad \nabla \,\to \,-\nabla$  

$ v_B$は半周期ずらして$ x,y,z$反転させると$ -v_B$となる。$ \protect{\mbox{\boldmath {$f$}}}$$ x,y,z$反転させても$ \protect{\mbox{\boldmath {$f$}}}$に一致することが幾何学的に示せる。これらの操作を式(1)に行うと、再び式(1)に戻ることは容易に示せる。

よって、式(1)を満たす解は、上記の変換を行った場に対しても解となる。4.2節の線形安定性解析で、固有値の等しく逆向きの杉綾模様の固有モードが得られるのはこの対称性による。

SAITO Naoaki
2009-07-09