E. 平衡状態の大気構造

 3 次元灰色大気構造の太陽定数依存性と暴走温室状態 E.c. 凝結加熱分布(対流圏) E.e. 相対湿度分布(対流圏)

d. 比湿分布(対流圏)

図 1 は平衡状態における比湿の子午面分布である. 大まかな傾向としては, 太陽定数が増大するに従い赤道域の高比湿域の 背が高くなっていく. これは太陽定数が増大するとハドレー循環の背が高くなることに 対応している.

実験 S1200, S1380 では, 比湿分布は赤道域で最大値を持ち そこから周囲に染み出したようなパターンを示している. これは赤道域における積雲対流による上層への水蒸気輸送そしてハドレー循環 による水平輸送の結果である. 実験 S1500, S1550, S1570 では高緯度領域の下層において水蒸 気が増加していく. この結果は太陽定数が増大すると全球的に水蒸気量が増加することを示してい る.

figure1
図 1: 平衡状態における比湿分布(Kg/Kg).

E.d. 比湿分布(対流圏) 3 次元灰色大気構造の太陽定数依存性と暴走温室状態 E.c. 凝結加熱分布(対流圏) E.e. 相対湿度分布(対流圏)