E. 平衡状態の大気構造

3 次元灰色大気構造の太陽定数依存性と暴走温室状態 E.d. 比湿分布(対流圏) E.f. 東西風分布(対流圏)

e. 相対湿度分布(対流圏)

相対湿度分布では比湿の場合に比べて南北差が明瞭に現れる. そのパターンはどの場合でも, 南北 30 度内のハドレー循環域で高く, その外側の亜熱帯域で減少し極域でまた高くなる. ハドレー循環域では循環の効果のため相対湿度の値はほぼ一様になる. 亜熱帯域ではハドレー循環の下降流によって乾燥化が起こっていると考えられ る. 以上の構造は, 太陽定数の値によらず安定なものであるらしい. 相対湿度のパターンはどの場合も似たようなものであるのに対して, 値は入射 放射量が増えるほど小さくなる. 現在のところその理由は良く解析されていない. 今後の課題である.

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図 1: 平衡状態における相対湿度分布


E.e. 相対湿度分布(対流圏) 3 次元灰色大気構造の太陽定数依存性と暴走温室状態 E.d. 比湿分布(対流圏) E.f. 東西風分布(対流圏)