平均流の振動が見られたケースについて、波の伝播、及び平均流の時間変化をWKB解析によって求め、実験でえられた結果と比較した。
WKB解析では、波源から右向き及び左向きの波が同じ振幅で発生するものとし、それらの波が実験で得られた流速分布を持つ平均流中を進む間に受ける変形をWKB近似により求めた。
さらに、運動量の収束・発散を求め、平均流に対する加速・減速のパターンを求め、実験で得られた平均流の変化率と比較した。
その結果を図9に示す。波のパターン、及び運動量の収束発散ともにおおむねよい一致をしていることがわかる。振動膜(波源)付近での運動量の収束発散が大きくずれている部分があるが、実験での流速の測定がこの辺りではかなり難しく流速測定の誤差が大きいためであると考えられる。