座談会「流体力学の基礎教育」

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〔笠木〕:東京大学工学系研究科機械工学専攻におります, 笠木伸英と申します. ダイレクト・シミュレーションや多次元画像計測を応用して, 乱流現象の物理, 数値予測, 制御技術に関わる基礎研究に従事しております.
 今後の流体力学には, 大きな役割が二つあると思います. ひとつは, 現代の科学技術を理解するための基礎素養としての流体力学. もうひとつは, 我々が直面する重大な問題, つまり, エネルギー, 環境, 食糧, 人口などの諸問題を解決し, 人間の健康や福祉を促進し, さらに新しい技術を創造するために貢献する流体力学という面があるような気がします.
 後者は, 端的に言えば専門家を育てることによって世の中に貢献していく. 難しい問題の解決とともに, 新しい技術の創造で流体力学が果たすところは多いですね. エネルギーとか輸送機器の問題というのは当然のことですし, 高機能の材料製造プロセスとか, 電子機械システム, あるいは医療とか, マイクロな理工学での流体力学とか, 領域は相当広がっているので, そこに是非積極的に関与しなくてはいけない.
 我々は, 今までが後者しか考えていなかったかも知れないのですが, 今後は, 前者についても努力が要求されると思っています.


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