座談会「流体力学の基礎教育」

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将来

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〔笠木〕:実験の位置づけですが, 学生諸君は, 素直に現象を見る, そして素直な感動を得る, あるいはものの動きに関心を持って, 初めて機械工学というものを勉強しようという気になるわけですから, 大変重要です. 学生がものづくりを志向して機械系に進学してきたことは明らかでして, ある物, 自動車とか, 鉄道とか, 航空機とか, エネルギープラントとか, 具体的なものから派生した機械工学というもの, あるいは流体力学というようなものを意識していますから, それを見せてやる必要がある. それは黒板に絵を描いてもだめだし, ビデオだけでも足りないんですね. 彼らに重いものは重いと感じさせなくちゃいけないし, ぬるぬるしているものはぬるぬるしているということを感じさせないといけないと思います. そういう実感を持つと, 感動を覚えて, これはどういうふうに扱ったら良いんだろうかということを考え始めるんですね. これの究極の姿が卒業論文ですね. 卒業論文をやって初めて学生は今までやってきたことの意味がわかる. わかったころに卒業ですから, あんまり褒められた話ではないんですが, 実験というのは重みを増していくだろうと思います.


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