座談会「流体力学の基礎教育」

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〔酒井〕:そういう環境が社会全体というか, 大学だけじゃなくて, いろいろな一般の人が遊べるような環境になってくると, 何も大学に入って一生懸命失敗させることをやらなくたっていいんですね. 今, あまりにも高校までの段階でそういう経験が学生にないから, 大学に入ってからやらないと, あと困ったことになる. 実際に何かものをつくってみると, 紙の上の知識だけでは大抵はうまくいかないわけですね. うまくいかないのを, 頑張ってやって, ようやく一つのものができるという, そういう経験をしたことがないわけです. そういう経験をしたことがないから, 答えというのはすぐに出てくるものだと思っているところがあって, それは何かやり方さえ教わればできるものだと. そこが, 今の大学に入ってきた学生の意識としては一番問題のところだという気がする. それができれば, あとは能力のある学生は自分で勝手に勉強するのかなと.


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