座談会「流体力学の基礎教育」

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〔山田〕:私は, 今, 学生実験に直接タッチしてないんですけれども, 助手の方とか, 技官または助教授の方が今やっておられますけれども, 渦輪の追い抜きの実験があるんです. 二つの渦輪をぽん, ぽんと出しますと, 後ろの渦輪が前の渦輪を追い抜くのです. 実は, 私, 昔やったんですけれども, そのときは, 二つの電磁石に鉄の重りをつけておきまして, 適当な遅延時間を置いて, 電磁石を切りますと, かなり衝撃が強いといいますか, 切れのいい渦輪がぽんぽんと二つ出るんですね. そうすると, 見事に追い抜いてくれるんですけれども, それを学生実験でやるにはちょっとやりにくいということで, 今, スピーカーで, 2 回ステップ電圧を変えて, ぽんぽんと出すんですね. そうすると, 意外とよくないんですよ. 切れが悪いんですね. 確かに追い抜くあたりまではどうにかいくんですけれども, 私が昔やったほどきれいな追い抜きはできないんですね. それでも学生実験でやらせております. 助手の方が, ただそれだけではなくて, 三次元渦法のプログラムをつくっておきまして, シミュレーションをさせているんです. そして, 実験とシミュレーションを比較させてみる. あまりよくは合わないと思うんですけどね, 実験がそういう状況ですから. 単にシミュレーションだけでもなく, 実験だけでもなく, シミュレーションと実験とを一緒にやって, 4 回ぐらいの実験の時間を使ってやっているんです. 昔は 1 週間のテーマとか, せいぜい 2 週間のテーマだったんですけれども, 最近, 若い先生方がそうでなくて, あまりたくさんしなくてもいいから, 少しでもいいからじっくり考えさせましょうというふうに変わりましてね. そういったテーマでやっています.


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