座談会「流体力学の基礎教育」

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〔笠木〕:将来のことについては, 先ほど冒頭で私が流体力学教育の二つの役割ということで, ひとつは科学技術基礎素養, そのような人間の知恵のひとつとしての流体力学. あらゆる現象の中にはさまざまなスケールがあるわけですから, 非常に微細にものを見ていくアプローチと, マクロにものを見ていくアプローチが必要で, そういう物の考え方自身を社会が持つべきであろうという気がするんですね. 一方で, 我々が科学技術を通じていろいろな問題を解決したり, 新しいものを創造していくという場面でも, 大切な役割があるのではないでしょうか.
 ただし, 流体力学自身も, 分子流体力学あるいは量子力学までミクロへ, 一方では, 地球や宇宙のスケールまですそ野を広がりつつあるわけですから, そのような流体力学が今後どんなふうに生かされるのかについて考えるときには来ていると思っています. 流体力学という一言で表される領域があまりにも広いので端的には言えないんですが, 流体力学によって創られる新しい技術も相当ありそうですし, いろいろな重大な問題の解決に対して貢献できることがたくさんありそうですので, 我々としては, 自信持って努力を続け, 発信していくべきだと思います.


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