図 : プレートの幅が 6 の場合の発達した対流の様子の比較. (a) Ra=104. (b) Ra=105. (c) Ra=106. 各図の上側が温度場, 下側が流線関数を表している.
上図にはプレート幅 L=6 の場合の, 異なるレイリー数に対する発達した対流の様子を示している.
Ra=104 のときは, プレートの大きさにかかわらず 形成される対流セルのアスペクト比は 1.5 程度である. 流れは定常であり,ある程度対流が発達するとほとんど変化しない. またプレートの端に上昇流が形成されている.
Ra=105 のときは, 形成される流れは非定常であり十分に対流が成長しても時間的に変化する. 時間とともに上昇流はプレートの下へ, 下降流はプレートの外側へと流されるように集められていく. ある程度対流が成長するとプレートの下から プレートの外側へ延びる大きな流れを形成する. この流れは形成されると安定に存在し時間変化しなくなる. プレートが大きくなるほどこの大きな流れのセルは大きくなり, ほぼプレートの大きさと同程度のアスペクト比をもつ. また プレートの大きさによらず上昇流はプレートの中央に形成されている.
Ra=106 のときは, さらに激しい非定常な流れが形成される. 流体層全体が流れにかき混ぜられることによって温められているのがわかる. Ra=105 のときと同様に 時間とともに上昇流はプレートの下へ,下降流はプレートの外側へ 流されるように集められる. そしてプレートの下からプレートの外側へ流れる大きな流れのセルを形成し, プレートの下には上昇流が安定に存在するようになる.