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酒井 敏 (京大人環)
独立した波成分として扱われることの多いRossby波とKelvin波が、境界があると相互に変換可能であることを、回転系の2次元浅水波方程式系の数値モデルを用いて 示す。初期値問題として過渡的なプロセスに注目すると、Rossby波とKelvin波が相互に変換することで、孤立した島をRossby波があたかもすり抜けるような現象が起こりうる。また、定常状態では、東西に並んだ2つの領域を、極の近くで接続するか、赤道の近くで接続するかにより、二つの領域の間の流れやすさが異なることがわかる。このような性質は、2次元の流れだけでなく、熱塩循環のような3次元循環にも影響を与え得る。 |