方向の波数の摂動に対する固有モードの発達率が最大であり、波数の固有モードの発達率が次に大きい(図16左下)。波数の固有モードの構造はそれぞれ図17と図18である。どちらの波数においても、それぞれに位置し逆方向を向いた杉綾模様の構造を持つ、発達率が等しい固有モードの組が得られた。図19(波数)や先の図10(波数)で示したように、実際の時間発展と発達率が整合的であったことから、時間発展で見られた杉綾模様のロール状対流は、逆方向を向いた2つの固有モードの重ね合わせであり、発達率の近い波数との固有モードが更に重なって見えていると考えられる。
SAITO Naoaki