5.1 固有モードによる運動量輸送
まずは固有モードによる運動量輸送を計算し、実際の時間発展における平均流の加速と比較する。この節では以下、帯状成分を()で、方向の擾乱(波数0以外)成分を()で表す。また、順圧(鉛直平均)成分はと書く。
擾乱成分による方向運動量輸送の帯状成分は式(1)より、
よってその順圧成分は次のように書ける。
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(16) |
固有モードから求めた運動量輸送(16)の分布を図23に示す。の場合については図21と図23(左)、の場合については図22と図23(右)をそれぞれ比較すると、いずれの場合もピークが逆向きであるなど加速の分布は一致しない。したがって、平均流の加速は直接の運動量輸送だけでは説明できない。
図23:
固有モードによる運動量輸送の分布。(左: 、右: )
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SAITO Naoaki
2009-07-09