5.3.2 鉛直流の生成への寄与
続いて、鉛直流の生成要因を調べる。(23)〜(25)より、について調べれば良い。(17)の成分について書き下すと次のようになる。
第2項(基本流と二次流の相互作用の効果)はゼロとなる。第1項(擾乱同士の相互作用: 運動量輸送の効果)、第3項(二次流に働くコリオリ力の効果)、第4項(浮力の効果)、第5項(粘性の効果)、右辺の総和の-分布を図27(の場合は図29)に示す。このままでは分かりにくいが、実際にコリオリ力が働くの分布は図28(の場合は図30)のようになる((24)と非圧縮条件を用いてから変換)。これを見ると、第4項の浮力の効果の寄与が一番大きいのが分かる。すなわち、固有モードの二次効果によって生成された浮力偏差の水平(方向)勾配が、-面内の循環の生成に大きく寄与する。
第1項 (CONTOUR INTERVAL
)
第3項 (CONTOUR INTERVAL
)
第4項 (CONTOUR INTERVAL
)
第5項 (CONTOUR INTERVAL
)
総和 (CONTOUR INTERVAL
)
図27:
の場合の発達率最大の固有モードによる、への各項の寄与。
上から順に、第1項(擾乱同士の相互作用: 運動量輸送の効果)、第3項(二次流
に働くコリオリ力の効果)、第4項(浮力の効果)、第5項(粘性の効果)、総和
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図28:
の場合の発達率最大の固有モードによる、への各項の寄与。
赤線: 第1項(擾乱同士の相互作用: 運動量輸送の効果)、緑線: 第3項(二次流に働くコリオリ力の効果)、
青線: 第4項(浮力の効果)、紫線: 第5項(粘性の効果)、水色線: 総和(図25の緑線と対応)。
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第1項 (CONTOUR INTERVAL
)
第3項 (CONTOUR INTERVAL
)
第4項 (CONTOUR INTERVAL
)
第5項 (CONTOUR INTERVAL
)
総和 (CONTOUR INTERVAL
)
図29:
の場合の発達率最大の固有モードによる、への各項の寄与。
上から順に、第1項(擾乱同士の相互作用: 運動量輸送の効果)、第3項(二次流
に働くコリオリ力の効果)、第4項(浮力の効果)、第5項(粘性の効果)、総和
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図30:
の場合の発達率最大の固有モードによる、への各項の寄与。
赤線: 第1項(擾乱同士の相互作用: 運動量輸送の効果)、緑線: 第3項(二次流に働くコリオリ力の効果)、
青線: 第4項(浮力の効果)、紫線: 第5項(粘性の効果)、水色線: 総和(図26の緑線と対応)。
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SAITO Naoaki
2009-07-09