d. 蒸発・凝結による表面気圧変化
あるレベルで凝結が起こり, 水蒸気が取り除かれれば, 本来はそのレベルにお ける質量効果を考慮し, それを ps, 上昇流の変化に足しこんでいくべきであ る. しかし, そのような取扱は 系 では非常に繁雑になる. ここでは, あるコラムにおけるトータルの質量変化(蒸発量- 凝結量の鉛直積分) だけを考え, それを時間ステップの最後で補正してやることにする.
あるステップにおいて, Δq を蒸発・凝結による q の変化量, Δps を蒸発・凝結による ps の変化量とする. 調節前の値を をつけて表し, 調節後の値は ps, q と 表すことにする.
この時,
となる.地表フラックスは
なので, 蒸発による Δq は次のようになる.
また, 凝結による Δq は
以上より, ps の補正は
と行なうことにする.ps を変えたので, それに応じて q の値も変える必要がある. 水蒸気の質量が調節の前後で等しくなるようにする. その条件は
である. これより,
これより,