C. モデルの詳細

3 次元灰色大気構造の太陽定数依存性と暴走温室状態 C.e. 湿潤対流調節スキーム C.g. 鉛直フィルター

f. 上層減衰層

上層におけるノイズを徹底的に消去するため, 上層 7 層には, レイリー摩擦 とニュートン冷却型の平滑化を入れることにした. 具体的には運動方程式の x 成分に displaymath6896 の項を, y 成分に displaymath6897 の項を, 温度の式に displaymath6898 の項をそれぞれ付加した. ここで, tex2html_wrap_inline6906, tex2html_wrap_inline6908 は減衰あるいは平滑化の緩和時間であり, 高さの関数とする. tex2html_wrap_inline6910 は温度の東西平均値である. tex2html_wrap_inline6906, tex2html_wrap_inline6908 の値は表 1 に示すものを与 え計算を行なった. 一番上層での 3 時間という値は GFDL の SKYHI モデルに習ったものである (Manzini and Hamilton, 1993). なお, レイリー摩擦及びニュートン冷却型の平滑化を入れる層の数はいくつか のテスト実験を行なって決めたものである. 上層減衰層が 5 層では S=1800 W/m2 の場合についてやはり 長時間積分が不可能である. table1468
表 1: 上層減衰層における緩和時間. 緩和時間の単位は秒. k=32 が最上層を表し, そのレベルにおける緩和時間は 3 時間である.

C.f. 上層減衰層 3 次元灰色大気構造の太陽定数依存性と暴走温室状態 C.e. 湿潤対流調節スキーム C.g. 鉛直フィルター