次に、ベクトルε3に垂直な平面内で圧力が極値をとる条件は、
である。
しかし、圧力断面極小点のまわりに必ず旋回流があるというわけではないので (Jeong and Hussain [4]参照)、 極小点において次のような旋回条件を課して旋回渦のみを取り出す。 すなわち、ある極小点の上で、その点に相対的な速度を、その点を通り極小線 (ε3の方向)に垂直な面に射影してできる流線が楕円的であることを旋回渦の条件とする。 この条件は、具体的には、考えている極小点における圧力のヘシアンの第1と第2の固有ベクトル (ε1,ε2 ) の張る平面上での2次元速度勾配テンソル {W'ij } = ∂u'j /∂x'i が複素固有値をもつこと、すなわち、判別式が負、
で与えられる。 判別式 D の絶対値が大きい程、強い旋回運動を表す。 さらに、上記の平面上で、旋回条件 (4) を満たす有限の領域を渦芯とする。 このように定義された渦領域を低圧力旋回渦と呼ぶ。