数値実験 地球流体における「雲対流」 雲対流の基本プロセス 結果

  先に整理した相変化の効果(潜熱・分子量効果・重力分離・条件つき不安定) のために、 「雲対流」の時空間構造を解析的な予言は困難になる。そこで パラメタを制御した数値モデル実験で理解を試みる。


数値モデル

clphys.gif (1468 バイト) 基本は地球用の二次元積雲モデル (基礎方程式系は付録を参照)である。
概略としては、

を時間発展問題として解くものである。


数値実験の方針

はじめに述べたように、本研究の方針は:

出来るだけ単純な熱対流に近い共通した設定相変化の仕方だけを変えて、対流の様相を比較すること

である。このうち、共通の設定としては:

をおく。
また、相変化の仕方に関しては:

幸いにして、多少とも現実的な地球流体的事象の中に、
相変化対流の特色の典型例があると目される

という事情があるので、地球の雲対流・木星の雲対流・地球中心核の対流を模した設定をする。
それぞれの特徴は:

である。

数値実験は、ほぼ一様な初期条件から長時間積分を行い、 統計的準定常状態を吟味する。


数値実験 地球流体における「雲対流」 雲対流の基本プロセス 結果