座談会「流体力学の基礎教育」

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〔谷田〕:今, 巽先生がおっしゃったのは, 私自身も完全に賛成なんですが, 具体的に教えてみたり, それから, 教科書を書いてみたりしますと, いろいろ悩みが出てきます. 例えば境界層の剥離に関して, 円柱まわりの流れというのはよく使われるわけですけれども, 境界層が発達していて円柱の後半で剥離するわけです. それは圧力勾配に逆らって進まないといけないから剥離するというような説明になるわけですね. そうしたときに, ポテンシャル流をやっておりましたら, 圧力勾配というのが, 事前に予備知識として入ってきているわけですね. ですから, 必要最小限のポテンシャル流というものは, ある程度必要なんじゃないかなと思います.

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