座談会「流体力学の基礎教育」

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〔木村〕:まさにそうだと思います. ですから, 微分的な考えは意味があるわけですね. だから, まずはそれがどういう意味を持っているのかというようなところから教育を行う必要があります. 流体力学というのはわりあい歴史があって, 概念が確立されているところがあるのですが, 私自身はもう一度, その原点に返って, ある実態があって, それをこういう形で表現するのが一番わかりやすいんだというようなことをアピールしながら教えるようにするのが必要じゃないかなと思います.
 それから, オイラー的な考え方とラグランジュ的な考え方という二つの立場があります. 流体力学の以前に学ぶのは, 古典力学ですね. それは, 流体ではラグランジュ的な立場です. それが流体に入ると, 途端にオイラー的な立場になるんですが, 古典力学との関係がわからなくなってしまいます.


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