図6 Case(a) の時間発展
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図6は R = 10000 の場合の 時間発展の様子である. 初期に水平スケールの小さな対流セルが出現するが, t = 20 あたりで水平スケールの大きな構造が現れ, 最終的には水平スケールの大きな対流セルと小さな対流セルとが 重なった構造となった. すなわち, 最初の段階での対流の発達では 回転の効果によって水平スケールの小さな対流が現れ, 後の対流構造の変化においては 熱フラックス固定境界条件の影響が現れているように見える.
図5での η = 103の場合には 中立曲線の極小値が現れており, R = 104 では水平波数 0 付近と 6 の 2 つの不安定モードのグループが存在している. このことは非線形数値計算の時間発展の様子と整合的である. 初期には 水平波数 6 付近の不安定モードが発達することに対応して 水平スケールの小さな対流セルが現れ, 遅れて水平波数 0 付近の不安定モードが 発達して水平スケール 0 の大きな対流セルの構造が 重なって見えてくるのではないかと考えられる (成長率, 振動数の詳細な比較は付録D).