モデル
使用した数値モデルは Hosaka
et al. (1998) と同じく球面3次元プリミティブ方程式系に基づく
地球流体電脳倶楽部版 AGCM5
である.解像度は水平分解能 T42, 鉛直16層である.
積雲パラメタリゼーションは湿潤対流調節 (Manabe et al., 1965)
を用いている. 赤外放射の吸収は水蒸気3バンドと乾燥空気1バンドに簡略化し,
現実大気で観測される吸収量に近くなるように吸収係数をあわせている.
赤外放射の散乱, 雲による反射散乱, 大気による日射の吸収散乱は考慮されていない.
鉛直拡散は Mellor and Yamada (1974)
のレベル2パラメタリゼーションを全層で用いている.
地表における運動量, 熱, 水蒸気のフラックスはバルク法で算出している.
SST 分布は Hosaka et al. と同様に固定して与える.
その分布は Hosaka et al. が用いたものと同じで東西一様,
南北対称な分布の赤道上に暖水域を重ねたものである
(図1). 暖水域は赤道の東経180度を中心とし, 東西40度,
南北20度の矩形である. 暖水域内の温度は中心で最も高く,
中心から離れるにしたがって低くなる.
最も高い温度の格子点は暖水域の外より3.4K高い.
図1: SST (単位は K) の水平分布(左)
と南北分布(右). 右図の実線は暖水域の中心を通る経度における温度分布,
破線は暖水域の外の温度分布を表わす.
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