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3. 塩水サーマル



3. 1 実験条件
実験装置図
図−4 実験装置図

表−3 福嶋ら(1999)の塩水サーマル実験の実験条件
実験条件

非定常な塩水サーマルの数値解析の妥当性を検証するため,実験結果と比較を行った.比較に用いたのは福嶋ら(1999)の室内実験である.以下にこの実験の概要をまとめて示す.

福嶋ら(1999)が用いた実験装置は図−4である.実験は長さ200cm,高さ100cm,幅30cmの矩形アクリル製水槽に,幅15cmのアクリル製の傾斜板を角度30°で固定した装置を用いて行われた.水路上流端には引き上げ式のゲートをもつボックスが設置され.水槽内には淡水が,ボックス内にはウラニン色素(染料)で着色された塩水が1l貯められている.ゲートを引き上げることにより傾斜サーマルが発生され,水槽側面からビデオ撮影され,画像解析により傾斜サーマルの流下速度,最大厚さが逐次求められた.実験では非定常流が対象とされているため,複数回行われた実験の条件や操作に伴う流動の違い,測定誤差を最小限にするために同じ実験条件で5回ずつの測定が行われ,その平均値を実験結果とされた.実験に用いた塩水の初期塩分重量濃度は1%,3%,5%である.実験条件を表−3に示す.



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