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一定角度の傾斜面上における

保存性および非保存性サーマルの

流れ場の解析


衞藤俊彦*   福嶋祐介**

*長岡技術科学大学大学院後期博士課程
**長岡技術科学大学環境・建設系

一定角度をもつ傾斜面上を流動する保存性および非保存性のサーマルの流動を数値解析した.計算に用いたモデルは密度成層の効果を考慮した標準型のk -ε乱流モデルである.数値解析のための離散化手法としてPatankarによるSIMPLE法を採用した.保存性の傾斜サーマルとして塩水によるサーマルを想定した.また,非保存性の傾斜サーマルとして微細な土砂粒子を含む泥水サーマルを想定した.数値解析結果を用いて,濃度コンター,流速ベクトル図を求め,傾斜サーマルの流動機構の詳細を明らかにした.また,それに基づいて,流動アニメーションを作成した.傾斜サーマルの流下速度,最大厚さ,最大濃度,サーマル内の負の浮力物質の総量の流下方向変化を求め,過去に行った室内実験の結果と比較した.その結果,塩水(保存性)サーマル,泥水(非保存性)サーマルの両者について,実験結果との良好な一致を得た.

目次

1. 序論
2. 理論
 2.1 基礎方程式
 2.2 境界条件
 2.3 計算条件
3. 塩水サーマル
 3.1 実験内容
 3.2 実験結果と計算結果との
比較・検討
4. 泥水サーマル
 4.1 実験内容
 4.2 実験結果と計算結果との
比較・検討(θ=10°)
 4.3 実験結果と計算結果との
比較・検討(θ=30°)
5. サーマルの内部機構
 5.1 塩水サーマルの内部機構
 5.2 泥水サーマルの内部機構
(θ=10°)
 5.3 泥水サーマルの内部機構
(θ=30°)
 5.4 アニメーション
6. 結論
7. 付録
 7.1 参考文献
 7.2 記号一覧
 7.3 図一覧
 7.4 表一覧
2002年7月12日投稿
2002年8月5日受理

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