図3-5: 3.36 ≤ c ≤ 3.58 の場合の連続モードの水平構造

図3-5 に, log E=-0.20, 3.36 ≤ c ≤ 3.58 の場合における 典型的な連続モードの構造(左図)と分散曲線上の位置(右図の青丸)を示す. この場合では, 北側境界ケルビン波モード(N.B.K.)的な構造と, 連続モード(C)の構造, 赤道ケルビン波モード(K)的な構造が現れる.

図3-5 に示されたモードの臨界緯度は y=1.50 であり, y=1.60 付近に存在するジオポテンシャルの振幅のピークは 連続モードの構造に対応したものであると考えられる.

y=3.00 付近には, 北側境界に捕捉された北側境界ケルビン波 モード的な構造が現れている. 北側境界ケルビン波モードの位相速度(図3-5 右の分散曲線図に 付記した白三角印)と 図3-5 (左) で示したモードの位相速度は 近い値ではないのにもかかわらず, 北側境界ケルビン波モードの 混入が起こっているようである.

y=0.00 付近に存在するジオポテンシャルの振幅のピークは赤道ケルビ ン波モードの特徴を持っている. 赤道ケルビン波モードは, 連続モードと共鳴を起こしているために, 周囲の連続モードへの混入を起こしているのだと考えられる.

図3-5: log E=-0.20, k=0.10, c=3.50 の連続モードの水平構造(左図)と分散曲線上の位置 (右図の青丸). 水平構造の図の等値線はジオポテンシャル(φ), ベクトルは速度場(u,v)を表す. 等値線間隔は, 4.00 × 10-1 である. 右図中の記号の意味については, 表1 を参照のこと.

図3-5: 3.36 ≤ c ≤ 3.58 の場合の連続モードの水平構造