Sakai の非線形バランスの式 (2) 回転系における対流のレジームの遷移と水平スケール:2次元数値計算 Sakai の非線形バランスの式 (1) Sakai の非線形バランスの式 (3)

ここまでの話は, 対流のセルパターンが格子状であることを仮定している. 仮に2次元のロール状の対流パターンが形成される場合には, (9) 式の代わりに, ロールに沿った方向の単位長さ当たりの流量を q として次のようになる:

また, 対流に伴う熱フラックスは, (14) の代わりに,

となり, (8), (17), (10), (11), (12) を (18) に代入すると, 結局対流の水平スケールは3次元の場合と同様な次式が得られる.

以下の解析には, 主として2次元対流に関するこれらの式を用いることにする.

(20) 式は, Ta の大小によって次のような漸近関係をもつ.

すなわち, Ra を固定した場合, Ta の変化に伴って極大を持つ( 図1 ). 水平スケールが極大となるのは,

の場合である.


Sakai の非線形バランスの式 (2) 回転系における対流のレジームの遷移と水平スケール:2次元数値計算 Sakai の非線形バランスの式 (1) Sakai の非線形バランスの式 (3)