4. 結果

4.1 不安定な楕円渦の時間発展
4.2 楕円渦の変形に関する流線の解析
4.3 パッシブコンターによる流体混合の可視化
4.4 流体塊の変形に関する有限時間 リアプノフ解析
4.5 パッシブコンター移流によるリアプノフ解析の確認


4.5 パッシブコンター移流によるリアプノフ解析の確認

4.4節でおこなった有限時間リアプノフ解析で 得られた結果を直感的に確認するために、 4.3節で用いたパッシブコンター移流の手法を用いて、 具体的な流体塊の引き伸ばしの様子を見る。

初期条件は、以下のように与える。

楕円渦パッチ: 4.1節の例と同じ(太線)。
パッシブコンター: 半径0.1の円形のコンターを8個、それらの中心が x = 0, y = 0.45, 0.65,..., 1.85 となるようにおく(青から赤)。

アニメーション3: パッシブコンターの移流(GIF animation;339kB)。
それぞれのコンターの位置を t = 0.0 から t = 10.0 まで0.1 おきに示す。 太線は渦パッチのコンター。

図4と対比させると、 リアプノフ指数の高い黄・緑色の円が、 すでに t = 4.0 あたりで大きく引き伸ばされている。 緑色のコンターは t = 10.0 には渦のまわりを1周以上取り囲んでいる。

・ 青から水色のコンターは、比較的小さい リアプノフ指数に対応して、 ほぼもとの円形を保ったまま運動する。

・ またその領域は、楕円とともに回転する系から見ると渦と逆向きの回転をしており、 図5に示した時計回りの流れを可視化している。


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