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飯澤 功(京大人環)・酒井 敏(京大総人)・須田恵理子(京大総人)・齋藤武士(京大人環)・鎌田浩毅(京大総人)
岩屑なだれの見かけ摩擦係数が低い原因を調べるため、粉体層上で剛体を滑走させる実験を行い、その動摩擦係数を測定した。
実験では粉体として主に小麦粉、その上を滑らせる剛体として金属円盤を用いた。滑走の様子をデジタルビデオに記録し、パソコン上で1/60秒毎の円盤の位置を読み取り、円盤の速度変化から動摩擦係数を求めた。
その結果、動摩擦係数が急激に変化する速度が存在し、それ以上の速度では動摩擦係数は通常の剛体間の動摩擦係数よりも小さくなることが確かめられた。また、滑走痕の観察などから、その速度以上では、流動化した粉体の上に円盤が浮いた状態で滑走していることがわかった。
この実験結果を理解するため、円盤が浮き上がるメカニズムとして動圧モデルを考え、それから推算される浮上臨界速度と、実験で得られた浮上臨界速度を比較したところ、モデルによる値が小麦粉と片栗粉の実験値の下限とほぼ一致した。このことから、円盤の浮上には粉体の動圧が関係していることが示唆される。
本文
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付録 |
1999年10月22日投稿 1999年11月8日受理 |