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後退付着線近傍境界層における2種類の不安定撹乱の分離


徳川直子* Prijo Kusumo**  西沢啓*  高木正平*

*航空宇宙技術研究所     **青山学院大学大学院

 
後退付着線近傍領域において横流れ不安定波と流線曲率不安定波を分離して,各不安定の臨界レイノルズ数を実験的に決定するために,点源から人工撹乱を導入した.点源近傍では2つの不安定モードが前縁と平行な方向に十分に分散しないために,振幅や位相分布に変調が観察された.このモード間の干渉は単なる波動の線形的な重ね合わせであることを仮定して,各モードの振幅や位相分布を分離する手法を提案した.その結果,各モードの最大振幅領域においてこの仮定は妥当であることが明らかとなった.また,この分離手法を下流方向の幾つかの断面で実施し,その位相速度や波数ベクトル等の諸特性が明らかとなった.そして不安定波の臨界レイノルズ数が決定可能であることが確認された.
 
. はじめに 5.分離された撹乱の特性
   1.1 背景     5.1 Y方向の分布
   1.2 目的    5.2 Z方向の変化
2. 実験装置および方法    5.3 θ方向の変化
   2.1 模型と計測系 6. 撹乱の増幅特性 
   2.2 データ処理 7. まとめ
3. 現象の説明 謝辞
   3.1 撹乱源から離れた領域での分布  参考文献
   3.2 撹乱源近傍領域での分布
   3.3 位相分布 付録A. 記号の定義
   3.4 線形的な重ね合わせ  付録B. 撹乱伝播に関する理論による予測
4. 2種類の撹乱の分離 付録C.  臨界レイノルズ数の決定方法
   4.1 分離方法 著者連絡先
   4.2 パラメータの決定
2002年10月22日投稿
2002年11月4日受理

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